幕田魁心

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昭和63226日に完成した
千葉県立袖ヶ浦高等学校書道部の卒業書作展十周年記念誌
龍賓(りゅうひん)
龍賓 墨の神の名の意。袖高は辰年に創立。十周年記念展も 辰年。これらの意をふまえ記念誌名を命名
この十周年に思うこと
昭和五十二年、私は天羽高校から創立二年目の袖ヶ浦高校へ着任をした。
当時は、教室棟のみが出来上がった状態であり、書道 はプレハブ棟での活動であった。
まさに無からのスタートであった。
放課後このプレハブ棟に集合した部員は 、二年生六名、一年生七名の計十三名であった。
ここに集まった生徒の体格が顧問に似ていたためか,この部室名がいつしか「幕田部屋」と呼ばれて
いた。
実に笑いの絶えない和やかな船出であった。
この和やかな空気にいかに張りつめた厳しさを植えつけるかが第二段階であった。

私の目指した部活動の方針は、
「運動系クラブに練習量は負けるな」
「書道部員は一つの家族になれ」
の二本柱であった。
このニ本柱を実行させるため、13時間、日曜日返上という練習を課し、生徒一人一人に目標を設定させ、各々がギリギリまで自己と戦う姿勢を確立させた。
故に、こうした取り組みの中から、部員相互の絆を深め連帯感を育てるようにした。
つまり、「鍛練」と「和」 の二つの空気を大切にし、目標とした。
この空気の中には、悩み、感動そして友情がある。
このように書を通じて色々なことを経 験することは,今後の人生において大きな礎となるであろうと思う。
また、我が書道部で重要な位置を占めているのに卒業生の存在がある。
三田、田村(ニ期生)両君をはじめとする卒業生が私の右腕となり、現役に対して献身的に協力してくれることである。
この記念誌も 両君を中心にして、卒業生の協力で出来あがった。 
思えば、昭和五十四年三月、第一回卒業書作展を木更津市社会教育センターで開催して以来、今年で十回展を迎える。
この十回
展を記念して、この記念誌の発刊、千葉県立美術館での作品展, スライドによる十年のあゆみの三つの行事を行うこと にした。
この行事も卒業生を中心に遂行されている。
当初、十三名での部活動のスタートであったが、現在卒業生六十名,現役を含めて八十 余名の大家族になった。
卒業生、現役一丸となって記念行事が行われることは指導者として喜びに耐えない。
この記念展を機に更 に研讃を積み袖ヶ浦高校書道部の充実、発展に寄与しなければと意を新たにしている次第である。
顧問 幕田